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イジワルな彼女。

第3章 雫-シズク-


地元だが、最近はこの辺りを歩くことは
ほとんどなかった。

昨日は小走りで駆け抜けた道を
今日は何となく一歩一歩慎重に進む。


昨日、唯さんに初めて声を掛けた
店の前までやって来た。

道路を挟んで向かい側に店を構える
カフェに目を向ける。

僕は額にかいた汗を拭き、
ここから少し先の横断歩道を
昨日と同じように渡る。

そして、遂に目的地のカフェに到着した。

カフェの入口でまた深呼吸をしてから、
僕はゆっくりドアを開けた。

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