
イジワルな彼女。
第3章 雫-シズク-
結局、予備校に着いてからも
勉強に集中なんて出来ない僕は
次の授業には出ずに、自習室へ向かった。
空いている席に座り、
一応ノートと参考書を開いてはみたが
頭の中は昨夜のことばかりが
リピートされている。
そんな時間をどのくらい過ごしたのだろう。
立秋を過ぎても、まだまだ外は明るい。
いつの間にか時計の針は、
18時ちょうどを指そうとしている。
そういえば朝からまともに
食事をとっていなかった事に気づき、
僕は目の前の広げっぱなしのノートや
参考書をリュックに詰め自習室を退出した。
