
イジワルな彼女。
第2章 歩-アユム-
「!?」
画面に映っていたのは、大学生くらいの
綺麗系な女の子と亮太だった。
「ははっ」
そう笑った亮太が続ける。
「こないだの海、マジ最高だったわぁ〜
ほんと勿体ないことしちゃったね?
ゆうくーん」
「…」
またイライラしてきた僕は
最後の一口を食べ終え、
ラーメンどんぶりのスープの海に
そっとレンゲを沈ませた。
亮太とは親友だが、
僕と亮太の性格は
正反対と言っても過言じゃない。
菜摘先生も、
僕たち二人が友達だと
最初は全然信じてくれなかったくらいだ。
ムードメーカーの亮太と、
良く言えばクールな僕。
高一で同じクラスになり、
それから仲良くなっていった。
