
僕のまーくん。
第45章 ドキドキの体育祭
A「大ちゃん~言いたくないなら無理には
もう聞かないからぁ」
まーくんが大ちゃん先輩に「ね?」と諭すように
言った。
多分、普段からまーくんはきっとこんな調子なん
だろな。
無理には聞かないし、この人の嫌がる事はしない
んだ。優しいからさ。
現に、大ちゃん先輩はおもむろにポッケから
スマホを取り出して無言で
それを操作し始めたし。
完全にこれ以上は、聞きませんし
話しません状態を作り上げた。
やっぱり、大ちゃん先輩そういう話は
触れられたくない所なんだろうか。
……誰なんだろ。
大ちゃん先輩が好きな人ってさ。
いるよね。
今の感じじゃさ。
ただ、丸山くんじゃないことくらいは
僕にも分かる。
あの感じは好きとかそういうのじゃない。
……だから先輩には他にきっといるんだろな。
なんて大ちゃん先輩を見ながら勝手に思い、
それからまーくんと目を合わせて、
「も、聞くの止めよ」
って二人見つめあって頷いた。
その時
「午後からの部~、あと5分で開始します。
皆さん、準備のほう早めにお願いしま~す」
アナウンスが、校内に響き渡った。
A「やべっ、あと5分か!行かなきゃ!急ごっ」
まーくんが、バタバタと荷物をまとめた。
その横で僕と大ちゃん先輩も、
「よっこいせ」
と立ち上がり、
O「んじゃ、行くかぁ」
とのんびり気味に大ちゃん先輩は言って
僕とまーくんを見るとニッコリ笑った。
