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僕のまーくん。

第43章 紙切れの真犯人?



潤くんに、肩を組まれながら目の前の
石川さんと吉高さんの慌てぶりを突っ立った
まんま僕は眺めていた。


だ、大丈夫かなぁ



「さとみ!ちょっとねぇ、大丈夫!?」



吉高さんが石川さんに声かけてるけど……
石川さん。

正に顔面蒼白って感じで。

そんな二人を見ながら隣でハハハッて高らかに
声上げて豪快に笑ってる潤くん。


ねぇ?
潤くん。
……カミングアウトしちゃって
大丈夫なの?


この人達、絶対面倒くさいよ……


僕の潤くんを見る表情で、分かったのかな。
僕の考えていた事。

潤くんは、あの二人に向かって更にこう
言い放った。



J「あのさぁ、裏で面倒くさいことしてないで
 あんたらも、好きな奴にならその人の幸せ
 考えてあげるくらいの優しさがねぇと
 いくら可愛くても絶てぇ、もてねぇぞ!?
 しかも、その相手にわざわざ嫌がらせ
 なんてよぉ~ダセぇんだよ。いちいち!
 なぁ、ニノぉ~?」



イケメンがニッ~コリ笑って、僕を最後見て
また、髪の毛わしゃわしゃとしてくれちゃってる。


……潤くんありがと。
なんか、僕も自分でちゃんと言おうって思った
けどさ。
まーくんには本当にこの先、女の子と付き合う
方が普通に幸せなんだって吉高さんの言ってる
事に、ちょっと揺れちゃったからさ……
まーくんの幸せを考えたら、僕じゃない方が
いいのかも。
なんて……
思ったら、吉高さん達に言える自信が全然
なくなっちゃったから…


そんな時に、今潤くんがはっきりと
言ってくれて。


救われたんだ。


やっぱり、堂々と言える潤くん、本当に
かっこ良かった。
それに、櫻井先輩の事本当に本当に
大好きなんだって分かった。
先輩愛されてますね。
この場にいたら、顔ゆでダコみたいになっちゃって
ただろうな。フフフッ。


そんな事を考えていたら目の前から
大きな声が聞こえてきた。


「マジ、最悪!!おかしくない?もう、
 行こっ?ほら、さとみ大丈夫?
 ちょっと有名だからって、いい気になって
 んじゃないわよ!ばーか」



吉高さんは、石川さんを支えながら
漫画のどこかで聞いたような捨て台詞を
吐いて、僕らに背を向けた。


そんな様子を見て潤くんはニヤニヤしながら
僕の腕をコツンと、つついて


J「ニノ、思ってる事言ってやれよ」

 って促された。

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