
僕のまーくん。
第43章 紙切れの真犯人?
N「えっ?……なんで」
思わず心の声をそのまま口に出しちゃってた。
だって、本当にこの人が僕を呼び出したの?
って瞬間的に思ったから。
相手は、手を口元に当ててクスクス笑っていた。
N「石川さん?」
「うん、ビックリした?」
同じクラスの石川さんがそこには居た。
つい昨日、同じグループになったあの女の子。
ビックリした?って聞くくらいだから
やっぱり、本当に僕に用事があって、
靴箱に紙切れを入れた張本人なんだって
分かったけど……
……なんで?
石川さんが僕が座ってるほうに、向こうから
ゆっくり近付いてきて、僕も思わず立ち上がった。
「本当に来てくれたんだね」
石川さんは、その長い髪を指でクルクルしながら
顔を少し傾けて、僕にニッコリしながら
そう言った。
N「あの、えっと……こんな所まで、僕に
何の用?」
正直、この人とは昨日同じグループになったって
接点しかないから、全く呼び出された理由が
分からないし思い付かなかったから、
そう単刀直入に聞いてみた。
「え~?なんでだと思う~?」
……はい?
逆に質問で返されるし。
なに?
N「全然分かんないんだけど……」
ちょっと、口を尖らしてぶっきらぼうに
返す僕に石川さんは続けてニコニコしながら
こう言った。
「二宮君にね、さとみ、お願いがあるの♡」
はい?
……お願いって、なに?
ジリッと、一歩近付いてきて手を胸元で
パチンと合わせる石川さん。
なんなんだ?
N「……お願い?」
思わずおうむ返しで聞き返す。
この人にこんな所でわざわざお願いされる事
ってなんなのよ?
全く想像がつかないまま、頭の中はクエスチョン
マークだらけ。
だけど、次に聞いたワードにドクンと
心臓が跳び跳ねた。
「あなたの相葉先輩の事♡んふっ」
って……
