
僕のまーくん。
第43章 紙切れの真犯人?
N「……」
A「……」
学校に向かいながら、僕らは無言になった。
だってさ……
まさか、こんな反応するなんて
思わなかったもん。
まーくんは、笑って「なんだよそれぇ」
って返してくれるって思ってた。
だけど……
次に言ったまーくんの言葉に今度は僕が
固まってしまった。
A「……かずくんなんか知ってるの?」
って。
何かって……
言っていいの?
まーくん、これは否定してくれるよね?
俯きながら僕はまーくんに言った。
N「……女の子来たって聞いた」
口に出すと、本当になんかモヤモヤが
段々と大きくなってきた。
お願い!
まーくん、そんなの気にしないでって
言ってよ。
何にもないってさ。
歩きながら、胸がギュッとなる。
まーくん?
隣を歩いてるまーくんを見たら、益々固い表情に
なってて。
おまけに、心当たりがあります的な?
そんな、雰囲気を醸し出してるまーくんの横顔に
僕は言いようもない不安な気持ちが、
押し寄せてきた。
N「まーくん、本当なの?……なんかあったの?」
A 「かずくん……ごめん」
えっ……
なんで謝るのさ。
まーくん?
小さい声で、なんかありましたって言わんばかり
じゃない。そんな謝られたりしたら。
なんなの……
思わず息を飲んじゃう。
だってさ……
まーくんの口から何を言われるのか分かんないから
……怖い。
それから数秒後、沈黙のあと。
隣のまーくんがこう言った。
A「あのさ……その子にはちゃんと言ってあるから」
N「言ってあるって……何を?」
声……震えちゃう。
聞きたいような、聞きたくないようなその先の話。
A「もうついて来ないでって……」
