
僕のまーくん。
第43章 紙切れの真犯人?
「あのさ、もう本当にこういうのはやめて?」
自分でも思ってたより低い声が出て、そんな
自分に余程イライラしてるんだって気付く。
だってさ。
もう、疲れてる身体で……
しかも、女の子の涙って。
こんな時に、武器になるなんて誰が
言ったんだろう?
僕には、この子が流す涙がちっとも綺麗な
ものには見えなかった。
確かに可愛いよ?
他の男子が見たらきっと即オッケーなくらいにさ。
でもね?
僕は
A「前も言ってるけどさ、僕は君の事を
好きになる事は絶対にないから」
真っ直ぐ彼女を見て話す。
「絶対なんかないですよ?……男同士の恋愛
なんて……続くはずがないわ。周りが
聞いたら騒ぎになりますよ?いいんですか?」
A「は?いいんじゃない?僕は悪い事はしてない
かずくんの事悪く言う奴がいるんなら、黙って
ないけど……」
「……そんなに、二宮君がいいですか?私じゃ
なんでダメなんですか?私!先輩の事が
本当に大好きなんです!!
私の方が、先輩と釣り合います!絶対に……
二宮君……いつか先輩の足を引っ張る存在に
なりますよ?きっと……」
…………。
A 「…悪いけどさ、かずくんの悪口言うなら女の子
でも許さねぇから」
一方的に感情的にまくし立てられて、僕も
何かがキレた。
女の子だろうが関係ない。
それに、この子……
余程自分に自信があるんだろうね。
男のかずくんに、かなわないって分かった瞬間
噛みついてきたし。
しかも、もう泣き止んでるしさ。
