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僕のまーくん。

第39章 オープンな三角関係



N「綾野くん、僕ね……音楽室で本当の事言う
 べきだったって思ってて……ゴメンね?」


顔を赤らめて、まーくんの前でふにゃふにゃに
なっちゃった綾野くんに、しゃがんだまんま
顔を覗きこんで精一杯謝った。


N「彼女いるよ……なんてさ」


横にいたまーくんが「えっ!?」と驚いていた。


N「意地悪言った……綾野くんがまーくんに
 告白するなんてさ言うから…僕、嫌な奴……」


A「かずくん……」


N「……綾野くんが自分で言いたいって気持ち
 聞いてたから……それだけは守ったよ?
 ……でも、目の前で聞いて……我慢出来なかった」


僕の言葉を聞いて、綾野くんが急にバッと
顔を上げた。


「……二宮くん、謝らないで下さい。オレ……
 あなたの事もすっ、好きなんです。か、可愛い
 し、相葉先輩の隣にいつもいるあなたになりたい
 って……さっきも言いましたけど……」


……好き?か、可愛いって……


へ、へぇ……


「やっぱり、他の誰かじゃ相葉先輩の隣に
 いるのは違うって……あ、あなたじゃないと…
 えっと……ずっと二人を見てて思った事……
 なんです。
 お、お似合いですッ!スゴく!」


えっ!?お……お似合いって。

綾野くんからの意外な言葉に……


なんか……すごく照れる。


隣を見たらまーくんも、しゃがんだまんま
固まってた。

N「えっとぉ……あ、ありがとう?」


こんな返し方が正解かは、分からないけど
……綾野くんの素直な言葉に、嘘がないのは
分かったから、僕も自然に出た言葉だった。


それからまーくんが綾野くんに

A「えっとぉ……誤解してました。ゴメンね?
 それから、告白も。ごめんなさい。」

まーくんがペコリと頭を下げた。

A「なんで、僕なんかを好きになってくれたのか
 分かんないんだけど、えっとぉ……」


まーくんがポリポリ頬っぺたを掻きながら


A「ありがとう」


綾野くんを真っ直ぐ見るまーくんの横顔が
最高にカッコよかった。
だって、ちゃんと綾野くんの気持ちを聞いて
真摯に応えるまーくんの態度と。

……やっぱり、その「ありがとう」
ってまーくんらしい、言葉と笑顔が。
きっと、綾野くんにもちゃんと伝わったと思う。


だって、綾野くん見たら、泣いてたもん。


「……オレ、も……ありがとうございました」

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