
僕のまーくん。
第32章 ライバル出現!?
体育館に着いた僕は。
また、いつもの2階の定位置に座る。
まーくんの姿を真っ先に見つけて、
そのまま目で追ってたら、
こっちをパッと見上げたまーくんと
すぐに目が合った。
ニコニコ顔のカッコいいまーくんが
僕に向かって、ブンブン手を振ってる。
僕も、ちょっと恥ずかしさを隠しながら
遠慮がちに手を振り返した。
しばらく、まーくんを見ていて
……ん?
なんだか、今日はいつもと違う?
あっ!
いつもの、キャーキャーうるさい女子の
ギャラリーがいないんだ。
…………。
まーくん目当てに来てたんだもんね。
その中の一人のあの女の子。
僕を睨んで行った子。
……やっぱり、もう来ないんだろうね。
僕らの関係がバレちゃったし。
……まーくんにその子、告白してから
どうなっちゃったかな。
僕が言う事じゃないけど、大好きな人に
断られたら、やっぱりダメージ大きいよね?
あんだけ、いっつもまーくん見に来て
応援来てたんだから、凄い好きだったはずだし。
……まーくんの事、先輩って言ってた
から僕と同じ一年なんだ。
同じクラスの女子もほとんど、覚えてない
僕からすれば、他のクラスの子なんか
分かるはずがない。
同じ学年なら、又会うだろうな。
失恋した相手の恋人の顔なんて、まして
男なわけで……きっと見たくもないだろう
けどさ。
周りの友達にも、「失恋した理由」は
話したりしなかったのかな……?
二学期になっても、別に変わらない
クラスの雰囲気に僕とまーくんが噂に
なってるって事は、なさそうだった
もんなぁ。
……女子は、絶対そんな話が出回ったら
一気に尾ひれ背鰭ついて
ある事、ない事噂されるに違いない
だろうし……
……。
ってことは多分。
まーくんに告白したあの子は、誰にも
話してはいないのかもね。
……いい子だったのかなぁ
なんか、ゴメン。
謝るのもおかしいか。
心の中でぶつぶつ考え事していたら
まーくんが、また下からボールを
片手でダムダムしながら、
太陽みたいな笑顔でこっちを見てたのに
気付いて。
慌てて、僕も笑い返した。
