
僕のまーくん。
第16章 次へのステップ
まーくんちの前まで着いた。
「上がって?」
まーくんに言われるがままに僕は
上がらせてもらう。
「おばちゃんは?いないの?」
「母さん、今日は夜勤だから」
「かずくん、ゆっくりしてって?」
まーくんがにっこり笑う。
「うん、母さんにLINEしとこっかな」
「うん、そうしな?」
まーくんは、心配性だから、
そういう事は、昔からきっちりしてる。
僕が、LINEを打とうと思って、
スマホをバッグの中から取り出した。
開いてみた画面に思わず
「ゲッ!」
と声が出た。
まーくんが
「何?どうしたの?」
って、その先のリビングから言ってる。
「…………いや、何でも……」
「翔ちゃん?」
あ~、分かっちゃった?
早速、きてた。
「……うん……」
画面をボーッと見ていた僕。
開いたから既読になったはすだけど……
敢えて返さないもん。
「翔ちゃん何て?」
「今日は、楽しかったって……」
「そんだけ?」
まーくん、気になる?
「…………次、いつ会える?……だって」
「は?」
……まーくん、怖いって!
そのさ、「は?」
って一言で返すの止めて。
僕が悪いみたいじゃん……
「返さないよ」
僕が言うと、
「返さなかったら、家まで来そう!」
まーくんが、変な顔して言ってる。
「……それ、絶対やだ!」
「……じゃあ、返しとかなきゃだね。」
僕は、面倒くさいから
一言だけ返しといた。
だってさ、家まで来られちゃ
やだもんね。
「分かりません」
はい!以上!
