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僕のまーくん。

第16章 次へのステップ



僕とまーくんは、
やっとふたりきりになれた。


今日は、色んな事がありすぎて……
疲れちゃった。


「まーくん、喉渇いた」

甘えたな僕、発動。

ふたりきりになった途端、急に
いっぱいまーくんに甘えたくなった。


にっこり笑って僕を見るまーくん。

「確かに!かずくん何がいい?」


「僕、コーヒー」


「好きだね~待ってて」


「一緒に行く!」


まーくんを追いかける。

自販機で、コーヒーを買ってもらった。

まーくんも、僕と同じやつ。


夕方でも、まだ暑いから、渇いた喉に
冷たいコーヒーが美味しかった。

  
「あ~美味し🎵まーくん
ありがとう!」


「どういたしまして。」


にっこり笑うまーくん。

イケメンだ。

やっとゆっくりこの、イケメンの
まーくんを独り占め出来る時間に
コーヒーを飲みながらホッとする。



「帰ろうか?」


「うん。帰ろう」


小さい頃は、夏の夕暮れをまーくん
とふたり。

よく一緒に家まで歩いて帰ってた。



蝉の声が、聞こえる。

昔の僕らを一瞬思い出した。



あの頃は、まーくんとこんな風に
並んで歩く姿なんか
想像も出来なかったよ。


今日は、本当に色々ありすぎて……


僕らを取り巻く世界も
変化する事に気付いた今日。



ふたりだけじゃない気持ちも
入り雑じって……
複雑に交差するそれぞれの想いは……


これから、どう変わっていって
しまうのか考えたら怖いや。


僕らは、変わらない。

僕の気持ちは……変わらない。

まーくんの気持ちも、

変わらないでいて欲しい……



夏の夕暮れが、そんな風な
切ない気持ちにさせるのか……


僕は そんなことを頭の中で
考えて、ちょっと寂しくなった


まーくんのプラプラしてる手を
そっと握った。


まーくんは、優しい笑顔で
ギュッと握り返してくれて

まーくんちに着くまで
繋いだままでいてくれた。

 

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