
僕のまーくん。
第16章 次へのステップ
A side
やっと家に帰ってきて、
かずくんとふたりきりになれたのに……
この時間までも、翔ちゃんに
邪魔されたみたいで、
ちょっとイライラしてしまう。
さっき、別れたばっかで、すぐ
LINEかずくんに送ってくるなんて
翔ちゃん、攻める気満々ですね。
連絡先、聞いたからって浮かれた
翔ちゃんの顔が目に浮かぶ……
あ~!もうっ!
頼むから、かずくんとふたりの
時間邪魔しないでよ。
「……かずくん、僕の部屋行こ?」
これは、ある意味……
お誘いの言葉で、言ったつもり。
かずくんは、気付いてくれるかな?
僕は、無償に今かずくんに触れたい。
キスしたい。
かずくんは?
この前、翔ちゃんに邪魔された以来……
かずくんとエッチな事出来てない。
あ~、その時も翔ちゃんが!
かずくんから、今日の翔ちゃん
全部消したいよ。
……海での出来事、多分かずくんは
全部、僕には話してない……と思う。
きっと、なんか翔ちゃんに言われたに
違いない。
攻めの翔ちゃんは、僕がいない事で
きっとチャンスと言わんばかりに
かずくんに色々言ったのかも知れない。
……そういえば、髪の毛触られたって
言ってたよな。
くっそ~!あの浮き輪に掴まってる
状態じゃ、かずくん何にも出来ないの
分かってるくせに……翔ちゃん!
しかも、かずくんのキレイな身体を
目の前に翔ちゃんも、我慢出来なく
なっちゃった……とかいうパターン
だったんじゃないか!!
階段を上がって行く途中、
悶々と考えながら……だんだんイライラ
してくる。
かずくんは、後ろからついてきた。
……この可愛い子を、全部僕のものに
してしまいたいっ!
普段、考えなかった先の事を……
感情の渦にのまれるように
この時僕は、
思ってしまってた。
かずくんと、キス以上……
望むなら、次のステップに
いきたいって
