
僕のまーくん。
第13章 スマホ事件
質問を質問で返す僕……
だって、まーくんに掴まれてる腕がちょっと痛いから。まーくんの顔も怖いし。
泣きたくなるのを我慢して、それだけまーくんに言った。
「ふざけてやっただけ?」
「……………………。」
「松本くんは、かずくんの友達って分かってる」
「……………………。」
「……まーくん、離して……痛い」
泣きそうだ。ヤバい……
「ごめん。無理に引っ張って……」
まーくんの声がさっきと少し変わって
「ねぇ、かずくん?ごめん……」
急に謝られた。
「翔ちゃんの事、なんか勘違いしないで。あの時はさ、僕も、かずくんと隣に座りたかッたよ?」
「……………………。」
「でもさ、翔ちゃんの事も友達だから、気になっちゃってさ……」
「……分かってる。……ごめんなさい。僕……も」
小さな声でまーくんに謝った。
「……かずくん、僕……電車の中で違うって分かってても、見せつけられてるみたいで……すげぇっイライラした。」
まーくんが、僕を覗きこむ。
「……うん。ごめん」
もう1回謝る僕。
「まーくんが妬いてくれるかな?って」
「当たり前!胸がすげぇっムカムカしてた!」
まーくんが自分の胸元に手を持っていって
「いつも、妬くよ」
って。
「かずくんは、僕のなのに……」
そう言って、まーくんは後ろ側の壁にガンッて腕を
回して僕を少し上から見下ろした。
やっぱ泣いちゃいそう……まーくん、ごめんね。
ウルウルする目で、まーくんを見上げる。
「かずくん、僕だけ見ててよ……」
……まーくん、カッコいい……
ドキドキ女の子みたいに、このシチュエーションに酔いそうだ。
真剣な眼差しのまーくんと、至近距離で見つめ合う。
「かずくん好きだ……僕だけのものだよ」
ふわっとまーくんの匂いがしたかと思ったら、
顎をクイッとされて、そのまま重ねられた唇。
ブワッって、僕の身体も熱くなる……
まーくん!!
まーくん……!
こんな所で、誰に見られるか分からない所で、
でも、でも!
まーくんのキスがどんどん深くなる。
熱い想いをぶつけられてるような、感覚。
「んっ……はぁ……」
