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キラキラ

第27章 かげろう ~バースト6~


今までで一番情熱的なキスをされた。

全てが相葉くんに染まる。

舌を絡め、歯列をなぞり、唇を何度も覆われた。
その間指はひっきりなしに、俺の体内をクチュクチュ動き回り。


「……んっ…んっ…」


必死に相葉くんの舌を追いかけていたら、くるりとシーツに背がついて。
上から相葉くんに組敷かれる体勢になった。


抜き差しされる指。
絡められる舌。

気持ちよくて、頭がぼんやりしてきて…。
体の力がぬけて、俺はふにゃふにゃだ。


相葉くんは、たぶん決して上手ではない。

比べたらダメだけど…智さんのような大人の余裕はない。

でも、高校生なんだから、そんなことは当たり前。

ただ、真っ直ぐすぎるくらい真っ直ぐな気持ちが、すごく伝わってくるんだ。
俺に触れる指、舌、全てに気持ちがこめられているのがわかる。


「……」


なんだか泣けてきた。

鼻の奥かツンとして…たえきれずに、閉じている目尻から一筋の涙が落ちた。

それに気づいた相葉くんは、驚いたように唇をはなし、ガバッと体をおこした。


「え……かず?!」


ごめん、痛いの?と慌てだした相葉くんに、ふるふる必死で首をふった。


「…ううん…気持ちいーよ…」


小さく答える。
ぐすっと鼻をすすり、相葉くんの首に腕をまわした。
ぐっと引き寄せて、その心配に染まった黒い瞳をのぞきこむ。


「嬉しくて…」

「……良かった」


笑って見せたら、相葉くんも嬉しそうに微笑んでくれた。




やがて、避妊具を装着した相葉くんは、俺の後ろに熱い塊を押し当てた。

いよいよだ……。

俺は意識的に深呼吸を繰り返す。

相葉くんとひとつになれるのは嬉しいけれど、ちょっとだけ怖い。

そんな俺の気持ちを見抜くように、相葉くんは優しく言った。


「…痛かったらいってね」

「大丈夫だよ…」

「…でも、ほんとに入るかなぁ」


ぽつりと、不安そうにもらした相葉くんに、ぶっと吹き出してしまった。


「今さらそれいう?」

「だって…かずを壊したくないし…」

「俺は、体弱いイメージだろうけど、意外とタフだよ」

「そう…?」

「そうだよ…大丈夫」


自分にも言い聞かせた。

相葉くんは、うんと頷いて。

「早くしないと、母さん帰ってきちゃうしね……じゃあ、いくよ?」


相葉くんが、ぐっと腰を押し込んだ。

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