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キラキラ

第15章 1000回言って

二人とも、ちょっと息が整った頃、相葉さんは、体をおこし俺の額にはりついた前髪をかきあげ、そこにちゅっとキスした。

くすぐったくて、目を細めてそれを受け入れる。


「………汗かいたら、さがるっていったじゃん」


まだ、熱いよ?と、俺のおでこに唇を寄せたまま、相葉さんは困ったように囁いた。


あー………そういや熱があったんだっけか。
そんなこと忘れてた。


んじゃ、妙にフワフワしてるのは、イッたせいだけじゃないな。


我にかえれば、額も指先も燃えるように熱いのが、自分でも分かった。 
汗をかいたら、熱はさがるだなんて、当然のように、思っていたけど。

それどころか、興奮してさっきよりあがった気もする。

「………………大丈夫」


「ほんと?下もめっちゃ熱いよ。俺溶かされそうだもん」


「ばか…………あっ」


ぐるん、と腰を動かすから結合部から相葉さんのだしたものがとろっとたれてきた。


変な感触に肩をすくめて、相葉さんにしがみついた。


相葉さんは、くすっと笑って、


「今日、なんだか感度良かったのは、熱のせいかな?」


………………それだけじゃないよ。


俺は、黙って相葉さんの胸に頬を寄せた。
しっとり汗ばんだ肌から、相葉さんの匂いと鼓動を感じて、言いようもなく安心できた。


「………………相葉さん」


「ん?」


「ぎゅっとして」


「…………うん」


相葉さんは、低く笑って俺を抱きしめた。
繋がったままだから、俺をつぶさないように器用に体をうかせて、そっと俺の髪に顔をうずめてきた。
ふわりと体全部が相葉さんに包まれて、また、安心できた。


「………………にのが妙に素直なのも、熱のせいかな?」


俺は、それにも答えずに、ふふっと笑った。


「相葉さん…………」


「ん?」


「かずって。呼んで」


「………………どうしたの」


「お願い」



「………………かず」


「愛してるって。言って」


「………………どうしたの?!」


「お願い」


淡々と願う俺に、何かを感じてくれたのか、相葉さんは笑いをひっこめた。

そうして俺をもう一度ぎゅっと抱きしめ、耳元で囁いた。


「………………愛してる。かず」


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