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キラキラ

第15章 1000回言って

俺は、相葉さんにしがみついて、ふふふっと笑った。
相葉さんも、笑いながらぎゅうっと抱き締め返してくれる。


あったかいな。
すごく居心地がいい。



「…ね…相葉さん」


「ん?」

 
「…キスして」


「え?」


相葉さんがびっくりしたように体を離して、まじまじと俺を見た。


だよね。
こんなおねだり、素面でしたことねえもん。
俺もびっくりだよ。


でも、たまらないんだ。
我慢できない。
相葉さんに触れてほしくて。


「早く」


キャラ崩壊したってかまわない。

多分、変になってんだ、俺。


「どしたのさ……?…」


言いながら相葉さんの大きな手のひらが、俺の両頬を包んだ。
俺は、顎をあげた。
相葉さんがいとおしそうに目を細めたのが分かった。

「積極的だね」

そして、相葉さんの唇がゆっくり降りてきて、俺の唇をふさいだ。



柔らかい感触。
ふわりと香る相葉さんの匂い。


俺は、たまらずに口を開いた。
舌を差し出したら、相葉さんは、俺の頬を包んでいた片手を後頭部にまわし、自分も深く舌を差し込んできた。


響くリップ音の中、絡みあう舌。
夢中で貪っていたら、相葉さんと俺のが混じりあった唾液が、口の端から流れおち、それがまた俺らを煽った。



「…はっ……ん……ん」


「はあっ……………んっ」


息継ぎをしながら何度も何度も舌を絡ませて、唾液を交換して。

嬉しくて、また涙が浮かんだ。

キスという手段で、こんなにも相葉さんの愛情を感じることができる。

口の中を優しく激しく犯されて。
求めあうって、こんなにも気持ちよくて幸せなことなんだって、改めて分かった。

キスだけでイッちゃうんじゃないかと思うくらい頭がぼうっとしてきたころ、相葉さんは唇を名残惜しげに離した。


「はあ………」


震える唇で、呼吸しながら相葉さんを見上げる。


欲しい、と。
目が訴えたのだろうか。
物欲しそうに見えたのだろうか。


相葉さんが困ったように、


「………そんな目でみないで。俺、このまま襲っちゃうよ?」


そういって、自嘲気味に笑うから、俺は、相葉さんのニットの下から指をいれた。


「ちょっ!……………にの?!」


「抱いて」


「え、おまえ……………」


「いいから」


俺は、相葉さんのひきしまった素肌に触れた。

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