
キラキラ
第15章 1000回言って
***** ***** *****
パチパチパチ
なんだか今の俺の心情に全くそぐわない、能天気な拍手の音がして、ふっと目が覚めた。
「……………」
なんだ……………?
上も下も真っ白な世界に横たわってる俺。
状況がつかめなくて、知らず眉間にしわがよる。
俺………相葉さんの部屋にいたよな?
そこへ。
「お疲れ様!」
ピョンと飛び出してきた能天気な人物に、驚いて、思わず体をおこした。
金色の髪に、ピーターパンのような緑色のひらひらの衣装をきた不審人物が、俺の前にちょん、と座ってにっこり笑ってる。
相葉さん………じゃねえな。
どういうわけなのか、この座ってる人物は相葉さんによく似ていた。
輪郭や、目元。口元。髪型。
遠くからみたら、よく知らないやつは相葉さんと間違えるだろう。
そっくりさん大会でも開催されりゃ、上位入賞間違いない。
……でも俺にはすぐ分かる。
相葉さんは、口元にホクロはないし、目の色はもっと黒くて優しいし、声ももっと柔らかくて……………
考えてる間にだんだんムカついてきた。
お前も偽物か。
もう偽物はまっびらだ。
「誰だてめえ……」
不機嫌丸出しの口調ですごんでみたけど、そいつはあっけらかんと笑って、
「どう?楽しかった?」
と、言った。
意味が分からない。
「………は?」
「ノーマルの世界だよ。なかなか刺激的だったでしょ」
「…………」
沈黙。
俺は、自分のもてうる限りの順応性を駆使し、こいつの言葉を分析した。
ノーマル……………?
……………な、世界?
「……………てめぇがなんかしたのか」
「そうそう。パラレルワールドって知ってる?それなんだけどさ。あなたをノーマルな世界にご招待したの」
そんなバカな……………と、いつもの俺なら一笑に付すような内容だが、自分が実際に体験したことが真実だ。
現実とは以て非なる世界。
あの相葉さんや大野さんは確かに別人だった。
やっぱり、違う世界だったんだ。
「もう少しいてもらうはずだったんだけどさ、潤くんに早く迎えに行けっていわれたから」
「潤くん…………?」
「ああ。あなたの友達でしょ?さっき彼も別世界から引き上げたとこだよ」
パチパチパチ
なんだか今の俺の心情に全くそぐわない、能天気な拍手の音がして、ふっと目が覚めた。
「……………」
なんだ……………?
上も下も真っ白な世界に横たわってる俺。
状況がつかめなくて、知らず眉間にしわがよる。
俺………相葉さんの部屋にいたよな?
そこへ。
「お疲れ様!」
ピョンと飛び出してきた能天気な人物に、驚いて、思わず体をおこした。
金色の髪に、ピーターパンのような緑色のひらひらの衣装をきた不審人物が、俺の前にちょん、と座ってにっこり笑ってる。
相葉さん………じゃねえな。
どういうわけなのか、この座ってる人物は相葉さんによく似ていた。
輪郭や、目元。口元。髪型。
遠くからみたら、よく知らないやつは相葉さんと間違えるだろう。
そっくりさん大会でも開催されりゃ、上位入賞間違いない。
……でも俺にはすぐ分かる。
相葉さんは、口元にホクロはないし、目の色はもっと黒くて優しいし、声ももっと柔らかくて……………
考えてる間にだんだんムカついてきた。
お前も偽物か。
もう偽物はまっびらだ。
「誰だてめえ……」
不機嫌丸出しの口調ですごんでみたけど、そいつはあっけらかんと笑って、
「どう?楽しかった?」
と、言った。
意味が分からない。
「………は?」
「ノーマルの世界だよ。なかなか刺激的だったでしょ」
「…………」
沈黙。
俺は、自分のもてうる限りの順応性を駆使し、こいつの言葉を分析した。
ノーマル……………?
……………な、世界?
「……………てめぇがなんかしたのか」
「そうそう。パラレルワールドって知ってる?それなんだけどさ。あなたをノーマルな世界にご招待したの」
そんなバカな……………と、いつもの俺なら一笑に付すような内容だが、自分が実際に体験したことが真実だ。
現実とは以て非なる世界。
あの相葉さんや大野さんは確かに別人だった。
やっぱり、違う世界だったんだ。
「もう少しいてもらうはずだったんだけどさ、潤くんに早く迎えに行けっていわれたから」
「潤くん…………?」
「ああ。あなたの友達でしょ?さっき彼も別世界から引き上げたとこだよ」
