
キラキラ
第37章 寵愛一身
次の日、いつものようにみんなて昼飯をたべてると、コンビニにでていた横山が、袋を面白くなさそうに振り回して戻ってきた。
「どしたぁー?ヨコ」
相葉が、カレーパンにかぶりつきながら、声をかける。
すると、横山は、金髪をがりがりかきながら、口を尖らせた。
「最近さぁ、S高のやつらと揉めたやつ、誰かおる?」
「は?なんだ、それ」
聞くともなしに聞こえてきた会話に、耳をそばだてる。
「校門前におんのよ……二人ばかし」
「知らねぇぞ……なぁ?」
横山たちの会話に、松本も興味をもったようで
おにぎりのラップをくしゃくしゃ丸めて、そちらを見た。
「俺らじゃねーだろ」
「菊地じゃね?」
「あいつらがあんな学校相手にするか?」
わいわい言ってるところに、
「ほっとけ」
松本が声を投げた。
「売られたら買うけど。こっちから手をだすんじゃねぇぞ。あの学校は面倒だ」
横山たちが、うんとか、おおとか、いうのを聞きながら、俺は、不安げに松本を見上げた。
松本は心配すんな、というように微笑んだ。
「ちょっとな、あの学校の頭はめんどくせーんだ。」
