
キラキラ
第37章 寵愛一身
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四時間目の終わる鐘と同時に、俺は弁当を手に、裏庭に駆け出した。
今日は、三日ぶりに登校するって、昨晩、松本から連絡があった。
…………もう大丈夫なんですか
…………おお。すっかり元気。ありがとうな
…………よかった……
…………早く、おまえに会いたい……
…………お……俺もです
交わした会話を脳内で再生してると、一人なんだか照れてしまう。
ニヤニヤしそうになる顔を叱咤しながら、俺は小走りで、昼休みで賑わう渡り廊下を走り抜けた。
そのまま、階段を駆けおりかけて、ふと足が止まる。
「なんだ、どうした?いつになく急いで」
下からあがってきたのは、
「櫻井先輩……」
くるんとした大きな瞳は、優しく細められてる。
櫻井は、黙って立ってれば優等生にもみえる珍しいヤンキーだ。
彼の恐ろしいほど冷たい視線をみたこともある俺は、そのギャップに舌をまく。
大野や菊池もそうだけど、この先輩方は、周りに向ける目と、一度打ち解けた相手へ向ける目の、落差がすごすぎる。
四時間目の終わる鐘と同時に、俺は弁当を手に、裏庭に駆け出した。
今日は、三日ぶりに登校するって、昨晩、松本から連絡があった。
…………もう大丈夫なんですか
…………おお。すっかり元気。ありがとうな
…………よかった……
…………早く、おまえに会いたい……
…………お……俺もです
交わした会話を脳内で再生してると、一人なんだか照れてしまう。
ニヤニヤしそうになる顔を叱咤しながら、俺は小走りで、昼休みで賑わう渡り廊下を走り抜けた。
そのまま、階段を駆けおりかけて、ふと足が止まる。
「なんだ、どうした?いつになく急いで」
下からあがってきたのは、
「櫻井先輩……」
くるんとした大きな瞳は、優しく細められてる。
櫻井は、黙って立ってれば優等生にもみえる珍しいヤンキーだ。
彼の恐ろしいほど冷たい視線をみたこともある俺は、そのギャップに舌をまく。
大野や菊池もそうだけど、この先輩方は、周りに向ける目と、一度打ち解けた相手へ向ける目の、落差がすごすぎる。
