
キラキラ
第36章 バースト10
妙に暑くて目が覚めた。
「……?」
すぐに原因がわかる。
潤と繋いだままの手が熱いんだ。
そして、その違和感にも気づく。
それは、明らかに俺に助けを求めているような熱さ。
潤のチカラが、コンコンと俺の手を介して流れ込んでくる。
俺はぐっと潤の手を引っ張り、どうした?と聞こうとして…
信じられない声を聞いて体が固まった。
「ぁ…あっ…あ」
「…しーっ…声だすな」
「むり……っ…あっ」
ひそひそ交わされる声。
…は?
その声はまぎれもなく。
アルコールを飲んで…はたまた、長時間の運転をして、共に電池が切れたように眠ってしまった年長者たちの声だ。
ちょっと待て…
急速に早くなってゆく鼓動。
頭が、かあっと熱くなってゆく。
「あっ…んっ…や」
「智…綺麗だ」
あんたら、なにしてんだーー!!!
思わずぎゅっと潤の手を握ったら、すごい力で握り返されて。
次の瞬間、潤のチカラに取り込まれた。
