
キラキラ
第36章 バースト10
…まぁ、そうはいっても、ある程度アルコールの入った人間と、長距離を運転してきた人間が、そんなに遅くまで起きていられることもないわけで。
やけに静かになったな、と、再び、恐る恐る後ろを振り返れば、松岡さんが智兄を抱き締めて二人で布団の上で眠っていた。
ちょっとホッとしてると、
「…寝た?」
かずが、ひそひそと声をかけてきたから、俺は驚いて振り返る。
「なに、お前…気づいてたの?」
「そりゃ、気づくでしょうよ。あんだけイチャイチャしてたらさ。あのままエスカレートしていったらどうしようって、ハラハラしてたのに」
苦笑したかずは、ね?と、相葉くんに声をかけた。
「もぉ…こっちが恥ずかしくなってきて困っちゃったよ」
ぼりぼりと頭をかきながら、相葉くんもなんともいえない顔をしてる。
一人幸せそうな顔をして寝ているのは潤。
「寝ててよかった…こいつ」
俺が苦笑いしてると、かずもうんうんとうなずいた。
「煽られて跳びかねないもんね(笑)」
「だよなぁ…」
ふと、時計に目を走らせると、11時。
どうせなら、年越ししてから寝ようか。
俺は、冷えてるジュースを智兄のクーラーバッグから取り出して、かずたちに配る。
ついでに、ちょいとチカラを使って、松岡さんと智兄をひとつの布団に寝かせ、かけ布団をかけてやった。
