
キラキラ
第36章 バースト10
「さむっ……え、翔、まだそんな格好?」
「相葉くんも?先行ってるよー」
浴衣の上を脱ぎすてただけの俺らに、素っ裸のかずと潤は、さむさむっと笑いながら大浴場に駆け込んでいった。
その後ろ姿に、くらっとする。
かずは……まぁいいとして。
潤の背中は……いつみても……
「……意外と自由奔放ですね、2人とも」
相葉くんが、苦笑しながら脱いだ浴衣をくるくる丸めた。
どうやら思っていることは一緒のようで。
「相葉くんは大丈夫なのか?」
「いや、けっこうギリギリ。頭のなかで念仏でも唱えないと、ヤバイです……」
「だよなぁ……よかった。俺だけかと思った」
「かずの後ろ姿なんかみたら鼻血ふきそうで」
「分かる……」
うんうんといいながら、分かりあう俺らは、顔を見合わせて、ハハッと笑った。
なんにせよ、風呂で変な気分になってるなんてバレたら、それぞれのパートナーにどんな目でみられるか分かったもんじゃない。
カコーンという洗面器の音が響いた。
……いつまでもここでこうしてもいられねぇしな。
「うしっ……行くか」
「はい」
下着を脱ぎ、タオルでくるっと腰回りをまく。
万が一、反応しちゃってもばれないように。
相葉くんも同じことをしてるのに気づいて、2人でまた笑った。
