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キラキラ

第34章 バースト9


俺は、潤を抱き締めたまま、もう一度ゆっくりとベッドに沈めた。

体を離し、潤の顔を見下ろす。

潤は、泣きそうな、不安げな表情で俺を見上げてる。
自分の言った言葉で、俺の気分を損ねてないか。
グズグズいう自分にあきれてないか。
揺れてる気持ちが、全身から伝わってくる。

だから、俺は、


「……バカだな」


微笑んでやった。



「…………」


潤の瞳が見開かれる。
予測していた展開じゃないのだろう。


「恋人のこんな可愛いヤキモチ……俺は、嬉しいぞ?」


言って、頬に手をあて、親指で、震えてる唇をなぞってやった。


「……あきれてないの?」

「んなわけねーだろ……。てか、俺がおまえに思う気持ちと同じだろ。おまえが目立った場所に出てほしくないのは、お前に好意をもつやつが現れてほしくないから言うんだ」

「……うん」

「まあ、でも……こればかりは自分ではどうしようもないんだがな」

「……だから。言えないって思ってて」


ぼそぼそとなにやら言い訳してる潤の唇をふさぐ。
何度も角度をかえて、何度も舌を絡めあう。

潤の顔の両側にひじをつき、逃げないように両頬をおさえて、唾液を交換しあう。

潤の両手が俺の背中をかき抱いた。

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