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キラキラ

第34章 バースト9



高校生らしい手作り感あふれてる門をくぐると、結構な人で賑わっていた。

私立の学校のせいか、設備は綺麗で、敷地も広そうだ。
外から見る感じより、それは強く感じる。

客層は、あたりまえだが大学より若いから、エネルギーがすごい。
みんなはしゃいでいて、力強く楽しい空気に満ちあふれていた。

入ってすぐの校舎の前では、こんにちはー!という元気な声とともに、案内図を配る学生。

いつも潤や相葉くんが着てる制服の子達が、そこかしこにいて、なんだか不思議な感覚だった。

俺はスマホを操作して、『ついたぞ。入り口にいる』と送信する。
すると、すぐに既読がつき、『待ってて』と、返ってきた。


でれっとしそうな口元をひきしめながら、傍らで案内図を凝視してるかずに声をかける。


「そーいや……潤は自由がきくのが早い時間だっていうけど、相葉くんは?」

「えっと、店番してからって言ってた」

「そうか。そんなら一緒に見学しような。もうすぐ潤が来る」

「えっ……いいよ。俺、邪魔じゃん」

「そんなこと気にすんな。同じことを、この間、潤がやったぞ?」

「あれは……」

「それに、妙なのにからまれたら俺が助けてやる約束だろ」


笑いかけたら、かずは、ちょっと迷うような顔になってから、こくんとうなずいた。


「……ありがと」

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