テキストサイズ

キラキラ

第34章 バースト9


「今年のクラス代表だろ?お前と俺」

「……?代表?」

「お前がこないだやるって言ったやつ」


俺は、文化祭の役割決めの時に、自分が何をするのかよくわからないまま頷いた瞬間に、クラスのみんながわいてたことを思い出した。


……このことなのか??



「………そもそもお前今年なにやるか分かってないだろ?」

「……知らねぇ。つか、代表ってのがまず謎なんだけど」


俺がほんとに知らない、という顔をするもんだから、生田は、お前は去年何してたんだ?と、あきれたようにため息をついて、説明してくれた。


この学校の文化祭では、毎年、全クラス参加のイベントみたいなものがあり、グランプリを決めるという。
年によっては、アームレスリングであったり、ミスコンであったり、それは様々で。

注目すべきは、グランプリをとったクラスは、一週間、そのクラス全員、学食がタダだという、夢のような権利がもらえるらしいのだ。

だから、結構みんな本気なのだ。


「ちなみに去年はモノマネ大会だったぞ」

「ふーん……」


まったく記憶がない。


……去年は、適当に時間をつぶしてたような気もするなぁ。
雅紀につきあって、何ヵ所かブラブラまわったけど。


「で、今年は仮装大会ってわけだ」

「仮装……」


……なんだかわかってきた。

俺と生田はこれを着て、そのイベントに出ろってことか。


「ぜってー嫌だ」


俺は仏頂面でぶったぎった。

お断りだ。そんなもの。
誰が嬉しくて目立つ場所に出るかっての。


「ダメだぞ。もうエントリーしてるし、クラスがみんな承認してるんだから、今さらかえれねーそ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ