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キラキラ

第34章 バースト9


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クラスの出し物は、定番のお化け屋敷に決まっていて。

準備がものをいうこの企画は、結構大変だと思うのだが、設計が得意なやつ、裁縫が得意なやつ、音楽の選曲から特殊効果まで、このクラスにはなかなかどうして多岐にわたって、多趣味多才な人間が集まっていて、過去にないくらい、クオリティーの高いものが出来上がりそうだった。


毎日、実行委員を中心に、みんな遅くまで残って準備してる。
俺も、生田にひっぱられ、なんかよくわからない壁の色塗りをさせられた。

……クラスで浮きがちな俺を、生田は、上手にまきこんでくる。
おかげで、俺を怖がるやつらも減ってきた。


「松本、なかなかうまいじゃん」


褒められて、筆を動かしながらちらりと顔をあげると、実行委員の生徒が笑ってる。


「……どーも」


ちょっとだけ嬉しくなり、ニヤリと笑って礼をいい、ふと隣に目をやる。

大道具作りをしてる生田は、目下ガムテープと格闘中。
切り口もお粗末なら、貼り方もよじれてるが……これは土管だろうか?
いや、お化け屋敷に土管……ああ、井戸かな?


「……お前案外不器用なんだな」


思わずぼそりと笑うと、


「いーんだよ、これで!」


と、生田はうるさいな!というように、大真面目に、ビーッとガムテープを引っ張った。


教室の後ろは、少しずつ増えてきたおどろおどろしい飾りや、墓石のハリボテ、血糊のついた小道具類で、軽く和製ハロウィン状態だ。

デザイン系の方に進みたいというやつが縫っている衣装もだいぶ出来上がったって、言ってた。


文化祭まで二週間をきったが、俺たちのクラスは団結して目標に向かって頑張っている。

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