テキストサイズ

キラキラ

第31章 イチオクノ愛


リーダーもそうだったけど……。

普通、犬だけをシャワーして洗って、そのあと自分一人で風呂に入るんじゃないの?

一緒に入るのは嬉しいけど……。

にのの股の間で、俺は体中泡だらけにされながら、たれそうな水を避けるように目を細めた。


「よーし。気持ちいいだろーハルオー」

耳の後ろや顎のしたなんかも、ふわふわの泡でごしごし洗ってくれる。
ご機嫌なにのの声に、まあ、いーか、と思った。


くっそ気持ちいいー!


クウンと声をあげて、されるがままになっていると、シャワシャワと緩やかなシャワーが頭からかけられる。


「よし、おわり。ちょっと待ってろ?」


俺がぶるぶる体を震わせてお湯を弾くのを確認してから、にのは、ボディーソープを泡立てて、今度は直接自分の体に塗り始めた。


そっか。にの、ゴシゴシタオル使わないんだっけ?



「……見んなよ」


凝視している俺に、にのは薄く笑いながらわしゃわしゃと体に泡を滑らしていく。


首、二の腕、お腹……


と、ふと、にのの手の動きが止まった。


にのは、そのままじっと黙ってうつむいてる。

どうしたんだろう、と思っていたら、にのが小さく呟いた声に、ドキリとした。


「……あいばか……」


はい?


「…………そろそろ来いっての……」


口をとがらして呟いたにのが、そのまま、そっと自分のモノを握ったのがみえて俺は飛び上がった。


ちょちょちょ……っ


「……っ」


そのままゆるやかに自分を慰め始めたにのを見て、俺は頭がドッカーンと爆発した気がした。


待て待て!
おまえ、なにしてんの?!
え、たまってんの!?


確かに……確かに最後におまえを抱いたのは大分前だけど……!


「……っ……」


唇をかんで、頬を紅潮させながら、自分を追い上げていく拙い手つきが見えて、目眩がした。
俺がいるからか、すこし体を傾けて、そこが見えないようにしてるけど……切ない表情は丸見え。


まって!にの!俺がしてやるから!!!

あ、でも、こんな姿じゃできない!!

だーーーっ!!俺、なんで犬なの!?!



焦った俺は、思わず体を乗り出してしまった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ