
オオカミさんの恋毒
第1章 出会いと挨拶
セラフは元々 人気店だったため、臣や圭吾の指名客も 今の2号店に来ている。
イケメン揃いのせいか、見物客までいるほどだ。
その中の一人、赤嶺 臣は 出会いから交際までたった1日の出来事だった。
今でも信じられないが、亜弓が現れた事で 私の無知な気持ちにも少しずつ変化が出てきていた。
一目惚れがこんなに早く実っても、私の心はまだついていくのに必死で戸惑うばかり。
恋を数時間で大恋愛のようには理解できない。
ない頭でいろいろ模索するしかない。
それでも 私の気持ちは臣へと歩み寄っているのは確かだ。
理央もセラフが人気店だということは知っているようで、女友達も行っているという。
私は理央に臣とのことを話そうとしたが、1日で始まった臣との付き合いを どう思うのかと 怖くて話せなかった。
「 葉月ちゃんは セラフの中でなら誰選ぶ?」
ええ… また、その質問?
昨日も未夢たちに聞かれたのに…
「 …私は 臣くん、かなぁ 」
「 ああ!あのイケメンすぎる奴ね 」
イケメンすぎって…
まぁ そうだよねぇ 朝からカッコ良かったしね。
その人が私の彼氏… なんて信じないだろうなぁ
「 理央くんも彼女出来るといいね 」
私のそ の言葉に 引っかかりを感じる理央は お客に呼ばれて接客をする。
時間は止まらず亜弓と会う時間が迫ってくる。
花屋ルーリーはいくつかあるうちの玄関口横にあるお店。
見れば 駐車場が目と鼻の先にある。
もうすぐ、私は亜弓と会う。
