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オオカミさんの恋毒

第1章 出会いと挨拶


店に戻る手前で美容室セラフの前には何人かが足を止めて様子を見ている姿がある。

私がセラフの前を通りすぎようとした時、声をかけられた。




「 葉月?」



振り向くと、カウンターから小走りで来る未夢だった。



「 未夢ちゃん、どうしたの?」

「 どうって… 葉月 髪下ろすと雰囲気違いすぎだよ?」



そうかなぁ 自分だからわかんないな…




「 あれ、お前 葉月?」



圭吾さんまで… そんなにわかんないもんかなぁ

私 老けてる?




「 へぇ 可愛いじゃん、今 手空いてるから結んでやる、来な 」

「 え、いいです。さっきシュシュ買ったから結べます 」

「 いいから来いよ 」




え~ 強引!!




「 あの、私が店に戻らないと瑠美さん一人だから ごめんなさいっ 」




未夢ちゃん、ごめんね!




そう言って私は圭吾から逃れて店に戻った。

店に戻った私に瑠美が笑顔で寄ってきた。




「 葉月ちゃん ランチデートどうだった?臣くんと何食べたの?」




やっぱり瑠美さんの仕業…




「 瑠美さん、なんで… 」

「 早い者勝ちよ!臣くんは一番人気なんだからねっ 葉月ちゃんが臣くんとラブになるまで私が影ながらサポートしちゃうから!」




いい、いらない… やだ… 困る…




「 なん で臣さん?」

「 お似合いだからよ? まぁ 圭吾くんや京弥くんでもいいけど 」



あの顔だけイケメンとお似合い?

まさか~




「 臣さんが私なんか選ばないです。それに、私 今 恋してないです 」



あのドキドキが恋なんて信じらんない。

ただ緊張しただけだもん…

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