
オオカミさんの恋毒
第1章 出会いと挨拶
店を出て携帯で時間を見ていると、あと15分余裕がある。
「 臣さん、私 ここで。お昼ごちそうさまでした 」
私はお礼を言い背を向けて歩き出すと襟首掴まれ引き止められた。
「 んぐっ… ちょっ… 臣さん!?」
苦しっ
「 どこ行くんだ?」
「 雑貨屋をちょっと見に… 」
もう、時間ないのに~
しかも… この、体制はなに!!
「 臣さん、離してください、猫じゃないんだから 」
「 猫でいいだろ。携帯出せ 」
エビといい、猫でいいとか、信じらんないっ
命令ばっかり。
「 携帯どうするんですか?」
まさか壊さないよね…
「 おごった礼をもらう 」
礼? 携帯で何を返すの!?
「 壊さない?」
「 出・せ!」
聞く耳ない人だな~
何をするのかと 恐る恐る携帯を出すと サッと奪われ何か触っている。
「 臣さん?いじらないでっ 」
「 お前なら いじっていいのか?」
なっ なにを!?
私をいじるなんて… いやっ
「 ほら、返す。じゃーな 」
「 あ、はい… 」
なんだったの……
携帯を触っていたのはわかるが、何をしてたのかと不思議に思うが、私は時間もないことで雑貨屋を覗きに行った。
雑貨屋に入ると 私はシュシュを前に少し悩む。
私は髪が胸下まであり長いた め、毎日 仕事するにも長い髪は邪魔。
でも、切らない。
気のきいた髪型はできないため、シュシュだけは色々集め、日々 変えている。
今 付けているシュシュはピンクのツートンカラーで無難な物。
わ、パステルオレンジ可愛いっ!
パールのチャームついてる…
可愛い!!
私は一目で気に入りシュシュを買い、今付けているシュシュを外した。
髪下ろすと 気がゆるむなぁ…
頭軽い~
私は髪を下ろしたまま店に戻ろうとエスカレーターで降りた。
