
狼くんを飼いますけど…
第4章 イタズラ禁止令
「 あの、さ… なぜ脱ぐのかなぁ?」
私いるんだけど?
「 チクチクして… 痒い 」
え、あっ!! 湿疹みたいになってる…
「 肌弱い方? 先に浴びてきなよ、私はここ片付けてから… 」
私の手首を掴む志貴に 私の言葉が止まってしまった。
えと… どうしたのかな…
「 入ろ… 一緒に 」
「 ……へっ!? は? や、何 言って… えっ!」
志貴くん、頭おかしいっ
一緒にって意味、私でもわかるよ?
会ってから数時間も経ってないんだけど!
「 志貴くん? あのさ…」
「 俺の家主って事は、主人だよね? じゃあ 笑瑠に出来ることを したい… きて 」
は?
いやいや、いや~ おかしいってば!
したいって… 何? ね、おかしいよ?
「 志貴くん、聞いて? それはさ、私の過ちな言い分で本気じゃないから、ね? それに したいって何を… 」
「 来て… 笑瑠 」
ちょっと… その言い方、甘えみたいで…
パニックにならず意外と志貴の言う事を理解して、取り乱さずいた自分。
ギュッと私の腕を握る志貴が 動かない私をグンと引っ張った。
「 …ひゃ、あっ!!」
嘘… どうしようっ ダメだよ、こんなの 普通ないって!
「 志貴… んっ 」
う、そ…
塞がれた唇、驚きのあまり抵抗する事すらできなかった。
この時 私は初めてパニックになった。
強引… 無理やり… そんなキスじゃない。
こんなキス…
郁斗はしなかった。
