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嵐の俺と、パパの俺。

第1章 別世界へようこそ。



ギュッと目をつぶる。

きっと次目を開けた時には

見慣れた楽屋で

いつものメンバーがそれぞれの自由時間を楽しんでいる光景が広がっているはずだ!


そう信じて

ゆっくりと目を開けると、




「顔洗ったなら、はやく支度して。」



鏡越しに、フリフリエプロンの智くんと目があった。



あ、れ?

まさか、だけど。


「これは夢じゃない、のか?」


現実なのか?


「翔くん、まさか今日の予定忘れてないよね?いつまでも馬鹿なこと言ってないではやく支度して!」


プンスカ怒った智くんが洗面所を出て行く。

今日の予定?

雑誌の対談じゃないのか?


「待って智くん、これから雑誌の対談だよね?だよねだよね、もー場所変えるなら言ってよ〜!あ、もしかしてこれはドッキリ的な?めっちゃ手の込んだドッキリだよねー俺もう夢かと思って焦っちゃった」


慌てて追いかけて、正面から智くんの両肩を掴んだまま捲し立てると、またもや怪訝な顔した智くん。

あれ?ちがうの?


「翔くん、今日は予定があるからむりだけど、明日病院行こう。翔くんの精神状態が心配だよ俺は」


え?病院?


「待って俺からしたら智くんの精神状態のほうが!」


心配というか、えぇ?


「と り あ え ず 今日これから相葉ちゃんとニノの結婚式行かなきゃなんだから早く着替えてくれる?翔くんの虚言に付き合ってる暇ないの!」


きょ、虚言?
智くんひどくね??


はー結婚式かぁ。

ん?結婚、式?

「誰と誰のだって?」

「はあ?相葉ちゃんとニノのじゃん」


そうかそうか、相葉ちゃんとニノの結婚式か。


っって、まて!!!!

そんなの俺聞いてない!

ふたりの相手はどこのどいつだ?!

てかまずくね?

嵐からいきなり既婚者2人でたら

まずくね????


「翔くん、顔色悪いけど本当に大丈夫?」


大丈夫なわけない。

いやもうすでに頭の中は大混乱だ。


「と、と、とりあえず着替えてくる」


この状況がさっっぱり理解できないのだが。

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