テキストサイズ

10年恋

第2章 第二章

翔side


「じゃあ、櫻井の席はあそこだ、大野、隣なんだからいろいろ教えてやれよー」

教師の声ではっとなった。

彼から目が離せなかった。

胸のドキドキが止まらない。

なんだよこれ・・・


しかも

隣の席の大野は、さっきまでずっと目があっていた男だ。

すこし気まずい思いのまま、席に着く。

大野はこちらをずっと見ている。

俺の顔になんかついているのか?


「どうかした?」

勇気をもって小声で聞いてみた。

大野は少し驚き瞬きを何度かしたあと、天使のような笑顔で微笑んだ。

「ううん、近くで見たらもっとイケメンだなぁって、思っただけ」


ああ、
これが一目ぼれってやつなのか。

俺は大野の天使のような笑顔に心を奪われていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ