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10年恋

第5章 第五章

和也side


トイレから帰ってきた智と、

同意書を握りしめたままの翔さんと、

昨日の遊園地の話で盛り上がった。


正直、不安はあった。

この二人をふたりきりにさせることに。

でも何事もなかったようで、

安心した。



「ニノも相葉ちゃんとふたりきりで遊べてよかったね!」

ニコニコと笑う智。

この人はなにか勘違いしてるようだ。

でも昔から変なふうに勘違いする人だから気にしないでおこう。


「おかげで疲れました。あのバカ、ずっと腕を引っ張るから腕が痛くて」


真っ赤な跡が残った。

今もちょっと痛い。


「でもさ、なんだかんだ二宮と相葉は仲良いよなー 二宮、相葉のこと好きだったり?」

翔さんが意地悪そうな笑みを浮かべた。

俺が相葉を?

好きだって?


「馬鹿馬鹿しい、それは120%ないですね」


だって俺には

好きな人がいるんだから。


彼は気付いていないだろうけど。



「え、俺、ニノと相葉ちゃんって付き合ってるかと思ってた!」

智の発言に翔さんはとても驚いてる。


まあ智の勘違いは

やっぱ予想通りでしたけどね。



「んなわけないです。」


相葉は好きだ。

親友として。


俺はあいつが好きだ。

付き合いたいと思うほどに。

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