泣かぬ鼠が身を焦がす
第35章 秘事は
暫くちょっと狭目の道を走って、下が砂利の駐車場に停まった
こんな高級車こんな砂利の上に停めて平気なのか……!?
壊れたりしない?
俺は凄まじく失礼な緊張感を抱きながら車から降りる
都会では滅多にない料金システムのない駐車場の名前を見ると、名前の最後に神社の文字があった
「……神社?」
「あぁ。俺が昔よく遊んでた場所だ」
「えー、うそ。神社で遊んでバチあたったりしない?」
俺の質問にまた拓真さんが笑う
「まだ当たってないってことは、子供は許してくれるんじゃないか?」
なんか、拓真さんよく笑うな
「それなら良かった。感謝のお賽銭沢山入れてお参りしなきゃね」
「そうだな。だが、その前に少し寄り道していこう」
「うん」
土地勘の全くない俺に代わって拓真さんが案内してくれて、小さな商店街を歩く
少しだけ人で賑わっているそこで食べ歩きの肉まんとかを買って貰った
そして最後に寄ったのは
「ちょっといいか」
何故か、お花屋さん
「? うん」
拓真さんがその小さなお花屋さんに入ると、すぐに気がついた店員さんが中から出て来た
「いらっしゃいま……あら?」
「お久しぶりです」
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