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泣かぬ鼠が身を焦がす

第33章 能ある鷹も身を焦がす(サイドストーリー2)


現代の日本ではあまりに聞きなれない単語の登場に、私は反応することも忘れてしまいます

ですが三村様はそんな私に追い打ちをかけるように話を続けられました


「あの日、貴方様にベンチの上から落とされて、最初は腹が立っていたはずなんです……それなのに、時間が経てば経つほどあの時の貴方様の冷たい目と、身体に残った痛みが身体を疼かせて……っ」


三村様は身震いさせながら、うっとりと語っていらっしゃいます

それはまるで、本当に愛しい人間を語るように


しかし痛みが身体を疼かせる、とはどういうことなのでしょうか

腹が立っていた、というのはわかりますが……


正直、すぐにでもその場を去ってしまいたい衝動に駆られていたのですが、私の脚に抱きついている三村様のせいで私は話の続きを聞かざるを得ない状況にさせられていました


これも策略なのでしょうか……


「少ししてから、オナニーをする度に頭の中に貴方様の顔が浮かぶようになり……そして今では、貴方様を思いながらでないとイけない身体になってしまったんです……」


そう言うと三村様は私の脚からズルズルと上に這い上がっていらっしゃって、私の膝の上に座られました

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