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泣かぬ鼠が身を焦がす

第32章 愛してその醜を忘るる


その目の前にある体重計には、太る前まで自分はこれぐらいだろうと思っていた体重より少し軽い体重が表示されている


も、戻った……!!!
というか、むしろちょっと減った……!!!!


鏡に映る俺の姿は、明らかにダイエットを始める前より引き締まっている


筋肉もついてる
前はもっとふよふよしてたけど、今はちゃんと男って感じする!

すげー!!


ぺたぺた触った腹の下には、気になっていた脂肪は既にない


やった!やった!やった!


俺はウキウキしながら服を着た


これで拓真さんに見せられる身体になった!


お昼になってお昼ご飯を持ってきてくれた茜さんにもそれを報告


「そうなんだ! 確かに細くなったもんね! おめでとー」
「ありがとー! 茜さんのお陰だよ。ご飯全部美味しかったし」
「そんなことないよ〜純頑張ってたもん」


あぁ、人の優しさが身に染みる


俺と茜さんは大いに喜んで、俺は茜さんが作ってくれた最後のダイエットご飯を食べた

そして夜

いつもは拓真さんに一緒に入ろうと誘われるのが怖くて先に入っていたお風呂を、今日は入らずに拓真さんを待つ


まだかな
そろそろ帰ってくる時間だよな

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