
泣かぬ鼠が身を焦がす
第32章 愛してその醜を忘るる
次の日の朝
仕事へ行く拓真さんを見送って、俺は茜さんが来るのを待った
「おはよ〜純」
「!」
俺の朝ご飯を持ってやってきた茜さんに、俺は真剣な面持ちで向き合う
言う!!
茜さんにちゃんと言う!!!
茜さんならきっと応援してくれるし、誰にも内緒にしてくれるハズ!
女の人だからそのへんは理解してくれると信じてる!
「茜さん!!!」
「わぁ!? な、なに!?」
突然大きな声を出した俺に茜さんは肩を揺らした
「相談したいことがあるんだ」
「え? 私に? う、うん……私で良ければ聞くけど……」
茜さんが俺の向かいの席に座る
「実は……」
そして俺は茜さんに、俺の全てを打ち明けた
全部話し終わると、茜さんは立ち上がって俺の方へやってくる
「ちょっとお腹周り見せて」
「……はい……」
服を上に捲ると、茜さんが俺のお腹に触れた
ちょっとあったかい手が妙に恥ずかしい
俺、女の人には興味ないはずなのに
なんかドキドキする
あ……違うわ、これは
ただ茜さんに何て言われるかわからないって恐怖だ……
「……」
ぺたぺた俺のお腹を触った茜さんは立ち上がって
