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泣かぬ鼠が身を焦がす

第12章 盲目


脚を左右に大きく開かされた状態で右手と右足首、左手と左足首を纏めて縛られてる俺には、アナルをまじまじと見られているこの状況をどうにも出来ない

そして俺の熱が少し治ると、またディルドもローターもスイッチを入れられた


「う、る……んぁ、あ、は……ぁん」
「可愛い声だね?」


くそ
くそ

マジでどうにも出来ね……っ
力も入んないし、杉田さんが助けに来てくれるの待つしか………………


そこまで考えて思考がストップ
藤本が社長室の横の部屋に来たところまで記憶が遡った


『ウリしてたノラを社長が好きになる?』


藤本の言葉が頭の中で静に再生される


そしたら、助けに来ない
かも
しれない

俺はまだ、誰の大事な人にもなれてないのかも
簡単に捨てられる代わりのいる存在


すると藤本が、俺の思考を読んだかのように俺を嘲笑った


「あの杉田とか言う奴助けに来ないね? まぁ、もう飽きたからいっかって事なのかなぁ」
「……っう、あ……く……」


ずっと長い間焦らされていた中で生理的な涙も流れていたけど、今俺の頬を伝ってるのは違う涙な気がする


「でもいいよね? また俺のものになれば。もう捨てないから、ね?」

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