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きっとね。

第1章 すこしだけ SXJ

S

潤がおやすみ。って言ってくれたのに
背中を押された潤の手が気になってしまってちゃんとおやすみと言えなかった。

閉まったドアをすぐ開け、おやすみ。って言おうとした。

なのに少し急いで部屋に帰る潤の背中が震えてる気がして、また言えなかった。
妙に気になってしまって、部屋の前にきてしまった。

トンッっと音がした後、苦しそうな声が聞こえてきた。

潤泣いてる?
J「ぅっ...‥‥しょうくん‥‥‥」
聴こえた。確かに聴こえた。
泣きながら俺をよんでる。
しゃがみこんでドアにそっと手を当てた。

今声をかけたってきっと潤はあけてくれない。

しばらく考えた。
泣き止むまでここにいよう。ひとまず俺はそう決めた。

J「はぁー仕事だろ。翔くん頑張るから、みててね。」

潤、聞こえたよ。

そのあとは奥へ行ったようで何も聞こえなくなった。
静かに立ち上がり自分の部屋へ一度戻ることにした。

シャワーを浴びながら考えた。
どうすればいいのか、潤の力になるためにはどうすればいいのか。

素知らぬ顔でなんかあったら言えよとか言ってもきっと潤は一人で頑張る。
今泣いてただろなんて直球で言えるわけもないし。

俺はどうしたいのか考えた。
潤のそばにいてやりたい。
その気持ちに素直にうごくことにした。

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