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密ばち

第15章 新たな火花

海からの帰り道、助手席で弥月はうたた寝をしていた。




少しだけ口を開けて、猫のように気持ちよさそうな寝息をたてている。


そんな姿を恭介は愛しく思う。



嫉妬から思わず弥月を抱いた自分が恥ずかしいと感じた。

こんなにも心が締められたことがなかったからだ。


(俺らしくねぇな……ヤキモチなんか妬くなんて)



運転しながらモヤモヤとした思いを抱いていた。






やがて、弥月のマンションに着くと玄関まで送った。


「弥月……ありがとな」



「え?」



「ドライブ。海も見れて楽しかった!」




「わ、わたしも!初めてこんなにアクティブに動いたかも!楽しかったなあー」


ほのぼのと微笑む弥月。

そんな弥月を見つめながら恭介は続ける。


「また行こうな?」



「もちろんっ!」




次回の約束をしていると、隣の部屋のドアが開いた。

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