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密ばち

第13章 思わぬ遭遇

弥月は目の前にいる男に見つめられていた。



(なんか…わからないけど悪い人ではなさそうだな…)



と思ったのもつかの間、



「ひゃっ」



蓮は弥月のおでこにキスをした。
そしてゆっくり弥月へと視線を落とした。



「俺ね、ほんとは友達の応援するつもりで来たんだけど……駄目みたい」



「え?」



頭を撫でながら、優しく微笑む蓮。



「好きになっちゃったみたい…」



そう告げながら弥月の首筋にキスをする。



「あっ…」



「声抑えてね…ばれちゃうよ?」



緊張感からなのか何なのか、脚に力が入らなくなり、ぺたんと座ってしまう。



蓮は優しく背中を撫で、彼女のこわばっていた身体をほぐしてゆく。

先ほどの男たちに対する恐怖心もしだいに消える。


まるで魔法にかけられたかのように。





「……素直な身体なんだね…いいこ」



蓮はゆっくりと弥月を砂浜に寝かせながら覆い被さるように手をついた。


彼の独特な甘い雰囲気に、弥月は抵抗ができなかった。


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