
君模様
第2章 君空
[学校]
「おーい、ルナ」
ショーゴがあたしを呼んだ。
「なにー??」
「鷹島が教科書忘れたから、おまえ、かしてやれよ」
(なんでよ!?)
「ショーゴがかせばいいぢゃん!!」
「俺がかしても意味ないだろ??」
(そんなこと言ったってー…)
なんて、心の中で文句を言いながらも教科書を差し出す。
「はいっ、鷹島くん。これだよね??」
「ごめん!!ほんと。ショーゴに借りようとたんだけど」
「だいじょーぶだょ、わかってる。」
「だよね…」
[放課後]
「高橋さん、教科書ありがとう」
と、鷹島くんが教科書をかえしにきた。
「いえいえ、じゃぁ、バイバイ」
「 高橋さんっ、ちょっと待って!!」
といわれ、振り向く。
と…
差し出された手紙。
「これ…受け取ってもらってもいいかな??」
「ルナー、帰るよ」
遠くでエリの声がする。
「ぇとー…これって」
「手紙。みてわかるよね……あっ、別に安心して??ラブレターとかぢゃないから」
「…わかった。じゃぁね」
といい、背を向け走り出した。
「エリ、待ってー」
