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ちょっぴり危険で不思議な恋!!?

第1章 現れた2人

…チュッ

やっと口を解放された。
が、もう叫ぶ気力も体力もない。

「はぁはぁはぁ…」

荒い息を吐くことしかできない。

ツー…

何故か無意識に涙が流れた。

??「ッ…」

息が詰まったような声?が聞こえたから、聞こえた方を見ると…

さっき、あたしの口を塞いでいた男だった。

暗くて見えなかった顔も、髪型も、今なら月の光が窓から丁度差し込んでハッキリ見える。

栗色の癖っ毛にクリっとした大きい目で可愛いのに、喉仏や腕、手は男らしさを感じる。

あたしは、じっとその男の目を合わせていた。

が、その男は耐えきれなくなったのか、あたしから目を反らした。

何となく、あたしに悪いことした。と思ってるような気がした。

そしてやっと、息が落ち着いてきたから、あたしは起き上がって銀髪男を見た。

「貴方たち誰なの…?」

?「んー言っても信じてもらえない気がするからなぁ~」

銀髪男はにっこり笑ってあたしに言った。

「言って。」

?「僕たちは、ぬいぐるみなんだ。」

「…」

?「で、僕は琴美のお気に入りのシルバーだよ!」

自分でお気に入りって言っちゃうんだ…。

「シルバーってあたしが水族館で買ったイルカの?」

シ「そう!で、あっちの男がくまのぬいぐるみで、琴美となが~い付き合いのくぅちゃん!くぅちゃんって雰囲気じゃないけどね(笑)」

まぁ、言われてみれば。
雰囲気がちょっと、グれてる人っぽく見えるから…

く「黙れ。」

くぅちゃんがシルバーを睨む。

シ「ってか、琴美は信じるんだね!僕たちのこと。」

「本当は信じられないけどね。無理やり信じることにする。」

シ「ありがと!」

「で、何であたしの体を触ってたの?」

ここが、一番重要。

シ「え?」

惚けたフリをするシルバー。

「惚けないで!」

シ「だって、琴美が好きだから。」

………

「へ?」

何かストレート過ぎて虚を突かれた。

シ「ってことで、次は僕を気持ちよくして♪」

………

「嫌。ってか、さっきのも嘘だったのね!真面目に受け止めたあたしがバカだった。」

そういって、あたしはお風呂場へ向かおうとベッドを降りた。

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