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そんな充実したこの日々に、

一つだけ心残りになるものがある。



それはかれこれ五年前…


私は友達に、人数が足りないからと合コンの頭数に入れられ、無理矢理合コンに連れていかれたことがあった。



そこで特に楽しくもなかった私は、ひたすら飲んだり食べたりを繰り返していた。


そして、それすらにも飽きてきた頃…


何故か王様ゲームが始まってしまった。


「お！俺が王様だー！！」

黙々と食べ続けていた私は周りがこんなに盛り上がった状態になっているなんて、知りもしなかった。


少しだけそんな状況に圧倒されていると、

1人だけ、私と同じようにあまり盛り上がりを見せていない男子がいた。


その男子は圧倒されることもなく、ただ無表情だった。


「じゃあ〜、2番と6番の人がチューして〜！」


王様になった男子がそう言うと、私は一応自分の番号を確認した。

するとそこにははっきりと2番と書かれていた。


私は心の中で大きなため息をついた。


「お！壱月ちゃん2番？！で6番は〜…ってお前か！」


少し俯かせていた顔を上げると、そこには先程から無表情だった彼が立っていた。


彼の表情は先程よりも悪くなっていて眉間にシワがよっていた。


「そ、そんなに嫌ならしなければいいじゃん。」

と思ったことが口からこぼれてしまった。

しかし彼は、さらに不機嫌な顔をしてこう言った。


「さっさと終わらすぞ。」