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偶然からの必然

第6章 ただ、会いたいだけなのに…。

一体、どれほどの間こうしていたんだろう…


雅君は気が済んだのか、キスするのをやめた。



「ぷっはぁ…!……はぁはぁ………わかりましたか?……俺はこんなにも千景さんのことが好きだって………」


その真剣な眼差しに、思わず釘付けになる。



なんて、まっすぐな目をして言うんだろう……




「俺、諦めませんから!たとえ相手が晴さんでも……!!長期戦で行くんで、よろしく♪じゃ、お先に上がりまーす!!」


最後にはニコッと爽やかな笑顔を見せて、

雅君は休憩室から出て行った。






キスから痛いほど想いが伝わってきた…。



強引だけど、切なくて。




好きだって心の底から訴えかけるように……。







悠隆のことだけでも頭がいっぱいだったのに、

私はさらに頭を抱えることになってしまった…



でも少しだけモヤモヤした気分から解放されたから、

雅君には少しだけ感謝しないとな…。



と、心の中で思うのだった。
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