
誠の華
第2章 小姓ってこんな感じなの?
「っ.............んっ......」
「お前っ、なんて声出してんだ!!!!」
「.......だって.......っ......」
「ばか、もう少し我慢しろ」
「........ん...........っ........」
ピクピクと反応する私
着付けて貰うのってこんなにこしょばゆいの?
フルフルと小刻みに身体を揺らし、硬直する事数秒
耳に掛かる熱い吐息、私の腰を滑る指先に全神経が集中する
背中越しに触れる平助君の胸板
「っ..............ふ..........っ.......ふふふっ
も、もうむりぃ!!!!ふふ、こしょばゆい!!!」
身体をクネクネ、腰をフリフリ、首を捩り笑いを漏らした
腰に回る平助君の腕を掴み笑いを耐えるも、耳元に掛かる吐息と脇腹を撫で上げられ、より一層密着する形の私達
わたしは気付かなかったんだ
平助君が今どんな状況に陥って居るかなど、検討もなく、笑いをひたすら耐えるべく身体に力を込める
ツツツッと背中を撫でられゾワゾワとこしょばゆさが沸き起こる
「っ.......ちょっと!!!平助君、こしょぐるの禁止っ......」
「はぁ..........」
平助君の溜息に似た吐息に「首がぁ首がぁ」と、小さく喚きながら力が抜ける
「しかし突然、クルッと向きを変えられた私の目に飛び込んで来たのは
苦しそうに顔を歪める平助君
平助君の唇がゆっくり近付いて来たかと思えば
「ちゅっ.....」
触れるか触れないかのキスが降って来た
その手は私の腰を上下に行き来し、甘い吐息を私の耳の中に吹き込み呟く平助君
「........ゆう.....もっと.........」
「ちょ.......平助君っ!!!」
「..........無理....」
そう言えばこの時代貞操観念が無かったと記事で読んだ
貞操観念に関して諸説諸々あって実際のところ、よく判らないけど、私が産まれた時代よりオープンだったと......良い子の幕末漫遊記に載ってた
これはもしかしなくても危ない状況?と私より少しだけ背の高い平助君を見上げる
