
誠の華
第2章 小姓ってこんな感じなの?
着物の胸元の袖を掴み合わせ顔を上げると真剣な顔をした藤堂君がコチラへゆっくりやって来た
「あ、私、頑張って着れますよ.....」
「.......」
「藤堂君の手を煩わせるなんて.....」
「........」
「悪くて.....」
「俺に触られるの嫌か?」
真剣な顔の藤堂君が放つ言葉にいい黙ってしまった私
嫌か嫌じゃないと言ったら嫌じゃない
そして気付いたら目の前に藤堂君の手があった
「嫌じゃないなら、少しだけ.........
触れさせて」
藤堂君の指の隙間から見えた藤堂君の真っ赤な顔に私は思わず
思わず
「嫌じゃない.......」
なんて言っていた
