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誠の華

第2章 小姓ってこんな感じなの?




美代という女は俺にとって唯一と言っても過言じゃない





嫌、だったと言った方が正しい



胸を締め付けるのは今でも俺の胸に留まる想いの強さだ



幼い頃から俺の後ろを付いて来たその姿も、幼子から少女になり、周りの若い烏合の衆の目に止まり、嫉妬を覚え


一緒に泣き笑い成長し、そして何れは一緒になるのはコイツだと信じてた



信じて疑わなく、コイツもそうだと思ったて



しかし、それもあの瞬間消え失せた



真っ赤な血だまりの中に俺と美代



小さな掌を掴み泣き笑う俺とグッタリ動かない美代





あの場から逃げ出す様に京へ上ったのは運命だったのか、今の俺には新選組しか無かったはず



誠の名をその背に背負い仲間と信念を糧に生きればそれで良かったはず



胸の片隅に美代と言う存在を感じ



生きていた筈



なのに何故............今更.....



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